会話の深い意味には目をつむることにしたけれど……したの名前呼びになっていたのだ!
おおー、と思うと同時に、あれ。
わたしだけが、篠山くんと距離のある状態だ。
ふたりが1000メートル走で行ってしまったら、もう、どうしたらいいのか──。
「わたしが篠山くんにバトンを渡すんだよ」
花乃の言葉に、「そうなの!」と目を見開いた。
何かと縁のあるふたりだなぁ、しみじみ。
「希子ちゃんともさらに仲良くなれたんだけど、希子ちゃんはほかの子といるみたい」
希子ちゃん。もうひとりの、うちのクラスのリレーメンバーだ。



