『篠山に、ラブレター渡したんじゃないの?』
思い出す。橘の言葉。
ちがうんだよ。篠山くんに恋愛感情があって、気になるわけじゃないの。
ほんとう、なんとなくだって。理由はたしかにあるけれど、助けてくれたひと、ってこと以外、とくべつなものではないし。
自分に言い聞かせて、ため息。
ちゃんと橘のことがすきだから! って。
言っているみたいだ。
堂々とは、言えないくせに。
心の中だからって、自由にやりすぎ。
スマホを手にする。机を前に、ワークやら教科書やら開いていたけれど。
悩んで考えて、勉強どころじゃなくなってしまった。



