「紗奈ちゃん、1000メートル走か借り物競争になりそうだね」 「1000メートル走はいやだ」 「えー、いっしょに練習しようよ」 じっとわたしの目を見つめたあと、にこり。 ……こいつ、自分の魅力のつかいかたをわかってやがる。 「1000メートル走がいいひと」 女子1000メートル走は、残りひと枠となった。つまり。 借り物競争で、ひとりだけが落ちる。 うわー、そのひとりになりそう。怖い。うわー、やだ!