「…来てくれ…たの…」


公園にはすでに、マフラーをした恭平がいた。


「…うん。久しぶり!美央、いきなりどした?」


美央じゃない…もう…自分から逃げない…―


「…恭平…あたし…奈緒だよ…?」

「…え?」




「…あたし…奈緒だよ…恭平と直人と仲のよかった……」


恭平はしばらく唖然としていた。


「…奈緒…?」

「…うん――」



「…ずっと美央は奈緒に似てるって…思ってた…それ直人は知ってんの?直人は…ずっと奈緒を思ってたから…」


「…思ってた…って?」


「…?…だから直人は…ガキん頃から今まで…いない奈緒をずっと待ってた…」