最強お菓子職人は狙われます

第十章 爺ちゃんの最後の言葉は

俺は急いで今日,日本に戻った
爺ちゃんが倒れた
それを聞いてすぐ飛び立った
校長が行けと言ってくれたから
「爺ちゃん!!!!」
バンと扉を開く
そこにいたのは
細く,痩せていた爺ちゃんだった
婆ちゃんも兄さんも驚いている
「神風,あんた!」
「爺ちゃん,俺だよ神風」
「よく………来た………の」
爺ちゃん
行くな
俺をまだ置いてかないでくれ
あんた
俺が有名になるまで生きてろよ
「爺ちゃん!!!!」
「よしよし」
俺の頭に乗っけられるその手は軽くてあるか分からない
だけど
優しい暖かさだけは痛いほどわかる
「またお菓子作るから」
「また一緒にいたいよ」
「行くな」
俺の言葉に爺ちゃんは優しく笑い
「ごめんの」
と言った
「爺ちゃん,さよならなのか?」
行くなって
言っても
もう
会えないのか?
ボロボロと俺の目から涙が溢れる
好きだ
爺ちゃん
ありがとう
爺ちゃん
さよなら
「ありがとう,爺ちゃん」
爺ちゃんは嬉しそうに笑って
それから
二度と目を開くことはなかった
その後聞いたのは
「神風,爺ちゃんさ」
実は死ぬ時期知ってたんだよ
お前が行った後病院で余命を言われてた
それを聞いて初めて兄を殴る
「テメェ!知ってたんか!」
息を荒くして帝都を睨む
翡翠が泣きながら叫んだ
「爺ちゃんが言うなったんだよ!」
だから何だ!
「俺は!知らなかった」
俺は悠々と爺ちゃんが苦しんでいる中で過ごしてきた
俺は
「アァァアァァ!!!!」
泣き叫ぶ俺を婆ちゃんは優しく抱きしめてくれる
兄たちも俺を包み込んだ
悔しかった
俺のせいで
爺ちゃんがいなくなった
「爺ちゃん最後に言って欲しいってさ,手紙」
手紙に書いていたのは
~神風へ
これを読んでいることはもう私はいないだろう
すまない
かー君を傷つけてしまうことになったね
でも
私は後悔はしていないよ
なんせ
かー君がこれを読む時私は幸せだから死ねたと言うことになる
忘れて欲しく無いためにね
かー君
生まれてきてくれてありがとう
かー君
幸せになりなさい
かー君
あいしているよ
これからも
ずっと
愛してるよ
爺ちゃんより
「爺ちゃん………ありがとう」
俺は
ここで止まれない
「戻る」
「もう行くのか?」
「婆ちゃん,兄さんたちを頼む兄さんたちも婆ちゃんを頼む」
俺は
有名な菓子職人になって
爺ちゃんの墓に行く
だから
まだサヨナラは言えない
今度こそ
俺は戻る
俺と家族の夢のために