私は、衝撃の事実を受け止めきれなくて、それ以上話しかけられなかった。 だって、薬指に指輪はめてない。 だって、だって・・・ 思わず膝に置いた手にぎゅっと力が入る。 胸が張り裂けそうな感情がこみ上げてきた。 気づけば、自習室の半分の電気がパチンと音を立てて消えた。 「あ、ごめん。間違えた」 いつの間にか、ドアの照明スイッチのところに立っていた竹田さんが私に向かって誤っている。 私は、無理矢理口角をあげて返すことで精一杯だった。 竹田さんは消えたあかりを再びつけてから教室を出て行った。