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風呂から出てきた花莉の顔は真っ赤。
のぼせたとかじゃなくて、これは……さっきのことがよっぽど恥ずかしかったんだろう。
ソファに座る俺の隣に座って、「ごめんなさい」と謝る花莉。
「いいって。気にすんなよ。俺もごめんな」
俺はわしゃわしゃと花莉の頭を撫でる。
「詩優は悪くないよ…っ!!私が…し、下着を落としたからで…」
赤い顔で、恥ずかしそうに俺を見つめてくる花莉。
俺はすぐに目を逸らした。
俺が謝ったのは花莉に対して悪いと思うことがあるから。花莉に悪いから、さっきの下着を忘れねぇとって思ってるのに、まだ頭は覚えてる。
目を逸らしたのは
…この表情は破壊力がありすぎるから。
まじで、今なら変な気を起こしそう。
今はそういう雰囲気でもなんでもねぇのに。
「俺も風呂入ってくる」
俺は立ち上がって、風呂場へと向かおうとする。が、花莉はきゅっと俺の袖を掴んでそれを阻止。



