気づいたら、
病室で、呼吸器をしていた。

「目さめたか?」

私の目から自然と涙が頬へ流れ、
「唯斗君」
そう、私は、呟いた。

「ケホッゲホッ」

私が名前を、呼んだのは聞こえてなかったのか、何も反応せずに、いつものように淡々と聴診し体温を計りモニターをみて、呼吸器を外した。

「ゲホッケホッケホッ」

「もう安定してるから一般に移動でお願い」

そう唯斗君は、看護師さんに、伝えて、
私と、目をほとんど合わせずに私から離れて行った。