いちど言葉を切った朋実が、あたしと目を合わせる。
「姉貴から聞いてた、呪いの本をこっそり取り出したの。ほんとうはどこにあるべきものか、あんたには教えてあげないよ」
笑った朋実が、床に落ちているあの本を拾い上げる。
「瑠々子には、埃被ってる本がある、怖いね、って演技させて。あんたが借りる前にネタばらししようねってことだった……けど、あんたが瑠々子に闘争心燃やした顔して、収拾つかなくなったから、明日にしようかってしたんだ」
それにしても、バーコードが消えるなんてほんとうにオカルトだね。
──で、あんたがやった呪いは何、有料彼氏?
厄介なの選んだよね、ほんとう。
呪いの本だから、有料彼氏以外にもやばい代償があったり、難しいことが課されたりするけど……なかでもいちばんだよ。
右側のあれ、気づいた?相当な呪いの印だよ。
しかもあんた、ほんとうに馬鹿だよね、やっぱりさ。
途中までしか読んでいなかったんでしょ?
儀式のやり方、そのずっとずっと下に、 “ 誰かにおこなったことはかえってくる ” そういった旨が書いてあるのに。
はは、あんた馬鹿だからさ、要約して読んであげたんだけど……意味、わかるよね。



