偽りのラブレター

***





「有紗」
「菜那」





私たちの声が被った。






「どちらも話したいことがあるみたいね」






意味ありげに有紗は笑うと、少し私から距離をとった。





「ねぇ」




私は重い口をどうにかこじ開けた。





「なんでーーーー」

「なんで万引きしたって?」





有紗は腕を組みながら私の言葉を遮った。





「私はしたとは一言も言ってないよ」



「え...」





でも、噂の通りだって...





「その噂とは一言も言ってないけど。他にも噂は流れてるみたいだからね」





有紗はにやりと笑った。





「まぁどうせいなくなるんだし、みんなにどう思われようが気にしないんだけどさ」