夏色の初恋を君にあげる(野いちごジュニア文庫版)





そして翌週の月曜日。


いつものように図書室に行くと、珍しく先客がいた。図書委員担当の先生だ。



先生は、図書室に入ってきた私の姿を認めるなり表情を緩めた。



「ああ、高野さん」



「先生、こんにちは」



「今日の係は高野さんひとりだっけ?」



「はい、そうです」



「ひとりのところ申し訳ないんだけど、来月の試験期間が来る前に、カウンター業務の合間でいいから本棚の整理をしておいてくれるかな」



たまにこうして、通常のカウンター業務意外に先生から仕事を任されることがある。



他に急いでやらなければならないことも特になかった私は、二つ返事で引き受けた。



「分かりました」



「じゃあお願いね」



要件だけ伝えると、先生は図書室を出て行く。



スクールバックをカウンターの足下に置くと、いつもよりも気合いを入れて私は早速図書委員の仕事に取りかかった。