頭は、嫌だと叫んでいる。

 唇をふさがれるたび、涙で視界がにじんだ。

 けれど、“以前のように”カラダは素直な反応をする。

 気持ち良さげに、震えている。

 私は喘ぎ声を出さないように、と歯をくいしばっていた。

 センリはその顔にそそられるのだろうか…。

「そんなに声を出すのが嫌か?」

「……っ、そりゃそうよ…あなたにこんな声聞かせるわけがな…っ?」

 何かが口の中に放り込まれた。

 何度か咀嚼(そしゃく)すると、それはチョコレートだった。

 ───チョコレート…?