そんな思考は、胸元の感触で途切れた。

 見ると、センリが私のブラウスのボタンを外している。

「何をするのッ!!」

「何って、見たまんまだろ?」

 これは、儀式だ。

 私には分かる…前世で何度か経験しているから。

 この瞬間が、一番怖くもあり…胸が高鳴る瞬間でもある。

 今はただ、怖い。

「ねぇっ、やめて!」

「今まで一度も抵抗したこと無かったくせに…やっぱり“コッチでは”初となると…防衛(ぼうえい)本能が出るわけか」

「あなたとなんてしたくないものッ!!」

 第3ボタン、第4ボタン…と外れていく。

 そして…。

「前世の宿敵にこんなことされるとは…思わなかったろうなァ」

「……最悪よ」

 再び、にたりとシニカルな笑みを浮かべるセンリ。