それから月日は経ち、何かと理由をつけては私はお墓参りへ行った。


その度にいる彼──蓮とはもうすっかり仲良くなっていた。




「そしたら弟が───」


蓮が毎回楽しそうに話すことは、弟の話ばかり。

最近ではあんまり仲が良くないみたいだけど、それが嘘みたいに仲睦まじい話をよく聞く。





「蓮って、本当に弟さんのこと好きだね。」


微笑ましくもあった。
私は一人っ子で、そういう風に大切に思える歳が近い人なんていなかったから。