「…毎日居るんですか?」 不思議な男の人と出会ってから2週間後。 台風が過ぎ去って、お墓の様子が気になったので来てみるとまたあの男の人がいた。 「たまたまだよ。偶然。」 目を細めて笑うその仕草に少しだけつられて、両親のお墓の前へと立つ。 「…よかった。」 花瓶は倒れているけれど、割れてはないし花も綺麗なまま。 「どうだった?」 近くにあるベンチに座り足をプラプラさせながら男の人は聞いてきた。 「大丈夫でした。」 それに答えて素通りしていこうとすると、急に手を引かれ────