上から降ってくる懐かしい声に顔を上げた。 そこに居たのは私の知っている、私の全てだった彼。 「芽依、だいじょう……」 久しぶりに会えた。 けれどこれは夢。 「蓮…っ」 確かに感じるこの温もりも、 少しだけ震えている彼の手も、 私を抱き締め返す、相変わらずの暖かい手も全て夢___