「もう付けられない、か…」 手元にある無造作に切られた黒髪のウィッグをゴミ箱へと捨てたあと気がつく。 これを捨てたら、明日から不審に思われるだろうと。 「……めんどくさい。」 捨てるに捨てられない。 私は明日からこの無造作ヘアーで登校しなくちゃいけないのだ。 ウィッグだから伸びもしないから替え時に困るけど。 「起きたかな。」 ガチャっとドアノブの捻る音が聞こえた。 そして私はその場にウィッグを置いたまま、リビングへ向かったのだった───。