「なんかもう抱く気も失せたからよ、とりあえず発散させろ…よっ!」
突然の平手打ちに驚いているのは私の方ではなく、男の仲間らしき人達の方。
「おい翔、こいつそんな発散相手止まりじゃもったいねぇぜ?!」
私に跨る男…通称“翔”の肩を掴んだ仲間の男は、無言で翔に突き飛ばされていた。
ここでは一番翔というのが権力者らしい。
「さて…どれだけ楽しませてくれるかな?」
ニヤリと笑うその顔に鳥肌が立つ。
そして……何故かその顔が、懐かしく思えるのだった。
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