───紅華の皆と出会って1週間が経った頃。



「あんた最近放課後いないけど、どこに逃げてるわけ?」


相変わらずのカースト上位の女子生徒軍団に囲まれてしまった私、やっと危機感に襲われる。



「何携帯触って…っ」

伸びてくる手を避ける。
これは大事なメールだから。

私にとっても、この人たちにとっても。




「理緒が来るの都合悪いでしょ?」


そう言うと眉を寄せ、この中でも権力のある渡辺さんが近くにあったバケツを蹴った。


悔しいけど図星なんだろうな、きっと。