「芽依、段差あるから気をつけて。」

「子供じゃないんだから…大丈夫だよ?」


「…よく転けてるくせに。」



確かに、よく転けてるけど。



「その度助けてくれるじゃん?」

「当たり前。」



周りから見たらただのバカップルかな。


5年前のあの日───カップル限定のカフェに嘘ついて入った時は、まさか本当にカップルになるなんて思いもしなかった。