「見てるよ。藍の事、ちゃんと。」 絡まる点滴を避けながら、大きな背中に手を回す。 「…もう、絶対離さない。」 きゅっと私の病衣を掴んだ藍は、顔を一度離した。 「うん。…離さないでね。」 そして2人の影が、静かな病室の中重なった─────。