思えば後悔は沢山あった。



1年前にずっと蓮に着いていたら。

1年前に蓮の変化に気づけていたら。



1年前に……もっとちゃんと、好きだと伝えられていたら。





そんな後悔を思う度に、藍の顔がチラついた。

似てるけど、どこか似てない2人。



記憶を取り戻してすぐはきっと私は蓮と藍を重ねて見てた。

自分でも最低だって自覚はある。




けれどそうすることで自我を保ってた。
蓮がいない今を生きる為に、そうしてた。








でも最近は、藍が藍にしか見えなくて。


他の誰でもない、神崎 藍という1人の人間としてみてる。

きっとそれは私が藍を…─────