「…にしても、あのバカ弟くん来んのかね。」


さっきこの男……基、今藤とかいう忌々しい男は藍に電話をかけていた。

あの口ぶりじゃ藍がこの男だと気がつくのは時間の問題だと思う。



そしてきっと、場所も察しがつくはず。藍はこの男がバカにするような人じゃないから。





それまで私は─────





「…ねぇ、“復讐の続き”って何?」





聞けなかったことを、この男が私の生に飽きるまでに聞き出そう。



聞けたなら悔いはない…といえば嘘になるけれど、少しは蓮のことが分かれるから。