「この前は逃げられたけど……───」 大きい手が伸びてきて、後退りをする。 すると後ろにある“なにか”にぶつかった。 「…んん…っ!!」 白い布が鼻と口を塞ぐ。 なんとも言えない、独特の匂い。 必死に息をしようと呼吸をする度にソレの匂いを嗅いでしまって、次第に意識が朦朧としてくる。 「さぁ…………復讐の続きだ。」 意識が途切れる時見えた男の顔が、脳裏に焼き付いたままだ。