「うわっ、芽依?!」 必死に、ただただ必死に逃げた。 あの男から、包帯の隙間から見えるあの歪に上がる口元から。 「理緒…!」 私を探していたのかキョロキョロしていた理緒の手を引き、すぐさまその場を離れる。 当然何が起きたのか分からないような表情の理緒に説明できる暇はなく、走ったからあっという間に家に着いた。 「ねぇ、芽依どうしたの?」 流石は紅華幹部…これくらいじゃ息切れすらしてない。 私の呼吸が整うのを待ってくれる余裕さえある。