◆No side◇



夜の繁華街の裏の世界。




「バケモンが…っ」

フードを深く被った男を怯える男は、後退りをする。




「ひっ…」


男がそのフードを取ると、後退りをした男の背中は壁につき、そしてガタガタと震え出した。







「紅華…か」


返り血を浴びた包帯をするりと外し、捨てながら男はそう呟いた。





「クク………迎えに行くかぁ…」




包帯まみれの顔で、男は怪しげに笑った。









◇Noside end◆