「ありがとね、ご飯。」


座っている私と同じ位置にきて、ポンポンと頭を撫でて男の人は家を出ていった。

ガチャンと閉まったドアの音が嫌に響く。




「やっぱり、変な人…」


例えるなら嵐のような人だった。

私の髪を綺麗だと言うし、結局なんであんな所に居たのかも聞けなかったし。




「まぁいっか……寝よ。」


今日は色々あったな。

明日もあのウィッグつけて行かなきゃなのが憂鬱だけど、そんなこんなで色々と考えているとすぐに睡魔に襲われ、いつの間にか私は眠っていた。