それと同時に、何も知らない恐怖感もあった。 「寝ちゃったね。」 「…ほんと、毎日迷惑かけてごめん。」 「ううん、迷惑なんかじゃないよ。嬉しい。」 すやすやと眠る蓮に布団をかけ、窓から見える月につられてベランダへ出た。 「…あのさ、芽依は蓮兄……兄貴、のこと、知ってて傍に居んの?」 …今蓮兄って言いかけたことについては触れないでおこう。 蓮曰く一応、反抗期?みたいだし。