その日の放課後、私は学校を出ると、急いで駅に向かって歩き出した。
なぜなら今日は、夕方見たいテレビがあるから。
ドラマの再放送なんだけど、見始めたらついついハマってしまって、最近はそれを楽しみに家に帰っている感じなんだ。
前回気になるところで終わったけれど、今日はどんな展開になるんだろうとか、ドラマのことを考えながら歩く。
そんな時、ふと前方にうちの学校の制服を着たカップルらしき男女が並んで歩いている姿が見えて。
男の子のほうは確か、サッカー部の有名なイケメンの先輩で、見たことのある人なのですぐにわかった。
隣にいる女の子にスマホの画面を見せながら笑顔で話しかけていて、会話が少し聞こえてくる。
「凛子さん、これ見て」
「ん?」
「この前俺が撮った写真なんだけど」
二人で肩を寄せ合いながら画面を覗き込み、楽しそうに笑い合う彼らの様子を、思わずじーっと見てしまった私。
わぁ……すごく幸せそうなカップルだな。いいなぁ。
なんだか最近こういう光景を見ると、つい羨ましくなってしまう。憧れてしまうというか。
私ったら、少女マンガの読みすぎかな。
するとその時、そんなふうにボーっとして足元をよく見ていなかったせいか、うっかり石につまずいて転んでしまった。
「ひゃっ!」
うぅ、痛い……。何やってるんだろう、私。相変わらずドジばっかり。
とっさに手をついたのはいいけれど、手と膝が砂だらけだ。
近くの公園に寄って、ゆすいでから帰ろうかな。
なぜなら今日は、夕方見たいテレビがあるから。
ドラマの再放送なんだけど、見始めたらついついハマってしまって、最近はそれを楽しみに家に帰っている感じなんだ。
前回気になるところで終わったけれど、今日はどんな展開になるんだろうとか、ドラマのことを考えながら歩く。
そんな時、ふと前方にうちの学校の制服を着たカップルらしき男女が並んで歩いている姿が見えて。
男の子のほうは確か、サッカー部の有名なイケメンの先輩で、見たことのある人なのですぐにわかった。
隣にいる女の子にスマホの画面を見せながら笑顔で話しかけていて、会話が少し聞こえてくる。
「凛子さん、これ見て」
「ん?」
「この前俺が撮った写真なんだけど」
二人で肩を寄せ合いながら画面を覗き込み、楽しそうに笑い合う彼らの様子を、思わずじーっと見てしまった私。
わぁ……すごく幸せそうなカップルだな。いいなぁ。
なんだか最近こういう光景を見ると、つい羨ましくなってしまう。憧れてしまうというか。
私ったら、少女マンガの読みすぎかな。
するとその時、そんなふうにボーっとして足元をよく見ていなかったせいか、うっかり石につまずいて転んでしまった。
「ひゃっ!」
うぅ、痛い……。何やってるんだろう、私。相変わらずドジばっかり。
とっさに手をついたのはいいけれど、手と膝が砂だらけだ。
近くの公園に寄って、ゆすいでから帰ろうかな。



