君が可愛すぎるから(野いちごジュニア文庫版)




「はぁ……ますます謎が深まっていくねー」


「やっぱり夢だったのかなぁ……」


「気になるなら藤宮くんに聞いてみたら?」


「なんて……?」



「わたしに告白しましたかって」


「なっ、そんなうぬぼれたこと聞けるわけないじゃん……!」


京香ってば簡単に言うけど、それができたら苦労はしないし、こんなに悩むこともない。


せめてわたしの記憶がもっとはっきりしていればよかったのに。



「それに……凪くんの好きな子は若菜ちゃんだろうし……」


結局わたしが入る隙なんて、これっぽっちもないんだ。



凪くんへの想いは、今もこれから先もずっと伝わることはなく、わたしの完全な片想いのままだと思っていた。



だけど、そんなわたしにチャンスともいえる出来事が起こった。