やがて春が来るまでの、僕らの話。




「後ろでラッキー」


机をセッティングした後、柏木くんは満足そうにイスに座って足を組む。


なんでよりによって隣なの?って、悲しい気持ちと嬉しい気持ちが同時に押し寄せてすごく複雑。

陽菜はどこだろうって探したら、廊下側の前から二番目でかなり遠い。


じゃあ若瀬くんは───


「あ…」


若瀬くんを探していたら、陽菜の二つ後ろの席に座っている彼と目が合った。


「あー数学だりぃなー」


柏木くんの声が聞こえて、反射的に視線を戻す。


「数学ね、やだね」


返事をした後もう一度若瀬くんを見てみたけど、もう前を向いていた。



「……」



なんか……

やっぱり居辛いかも、この席…。