やがて春が来るまでの、僕らの話。




ドドドドドドドーー!!!



「うおっ、なんだよ!?」

「屋根から雪落ちたんじゃない?カッシービビリすぎ」

「なんでこのタイミングで…」

「今日暖かいから」

「………」








ねぇ陽菜。



元気?



俺はどうにか元気だよ。



なんでかよくわかんねんだけどさ、みんな俺のことすっげぇ好きみたいなんだよね。



こんな弱くてめんどくさくてかっこ悪い俺を、すっげぇ好きでいてくれるんだ。



陽菜もさ、こんな俺のこと好きでいてくれたよね。



ねぇ陽菜。



俺はこの町に戻ってくるよ。



別にお前のためじゃない。



ただこの町が好きだから。



ねぇ陽菜。



夢の中で俺の親友に会ったんだって?



うるさかったでしょー。



ほんとうるさいんだよね、あの人。



でも、すっげぇいい奴だったでしょ?



ここだけの話、まじで自慢の親友なんだわ。



あと、陽菜の絵を描いたゆるふわおじさん。



見た?あの絵。



すげぇそっくりだったよね。



は?もっと可愛い?



いやいやいや、あのおじさんの目、実物よりもきれいに見えるように出来てるはずなんだけどな。



あとさー、最近変なオカマに好かれちゃってさー。



いやいやいや、笑い事じゃねんすけど。



まぁでもなんだかんだ、ヤケ酒とか付き合ってくれたし、いー奴なんだよ。



いいオカマなんだよ。



陽菜の友達になったみたいだから、まぁ暇なときにでも構ってやって。




ねぇ陽菜。



多分だけどね、俺思うんだ。



再会したのが志月くんと律くんとハナエ、それにむっちだけだったら、俺はきっと普通に死んでた。



そこにさ、よく分かんねぇ三人の人間がくっついてきて、なんでか知んないけど必死になってくれて。



……なにも知らないくせになんだよって、最初は思ったよ。



でもきっと、なにも知らない人間がいたからこそ、俺もみんなも救われたんだ。