やがて春が来るまでの、僕らの話。




人通りの多いこの道で、隠れながら街並みを眺めていると自然と思い出す。

初めてこのお店に来たときのことを。



───“ねぇなんで走ってるの!?”

───“だって遅刻しそうだし!”



突然現れた杉内くんに、訳も分からず走らされて。



───“キセキって言葉は、キセキが起こるからあるんだよ”

───“名前、南波栄太。その絵、君にあげる”



あの日杉内くんと出会えたことで、南波くんにも出会えて。



───“……ハナエちゃん?”

───“久しぶり、だね”



二人に出会えたから、律くんとも再会できて……



───“お前、こんなとこでなにしてんだよっ!!”

───“自分のことで必死で自分だけ大事で、そうやって過去なんか捨てて生きてきたんだろ!?”



そのおかげで、若瀬くんと柏木くんにも再会できた。



───“そうよぉ~、あんたの女友達~”

───“武田さんじゃなくてむっちでいいよ”



そのあとは、女友達が2人もできて。




ああそっか、

キセキは全て、繋がっていたんだ……