やがて春が来るまでの、僕らの話。






<杉内side>



「あ、いた!カッシー、ハナエちゃーーん!」



2人を捜し回って約1時間。

ようやっと見つけたカッシーたちは、呑気に座って花火を見てた。



「なに杉内」

「なに杉内じゃねーよ!なにしてんだよ!」

「なにって、花火見てんだけど」

「は、意味わかんねぇ!なんで花火なんか見てんだよ!!」

「花火大会来て花火見ないでなにすんのよ」



むかつくぐらいにいつも通りのカッシーに、安心するやら腹立つやらで一気に疲れてくる。


「もー、俺花火全然見てねぇし!」

「ごめんね、杉内くん」

「いいよ、今から見るから」

「花火なら今丁度終わったけど」

「はーー!?柏木てめコンニャロー!」

「痛い痛い痛い!なんで俺だよ!」


カッシーの体に技をかけたら、大袈裟なほど叫びながら笑ってる。

そんな様子に安心した俺は、泣きそうなのを堪えてた。


だってもしかしたら2人は、って、最悪な展開だって想像してたから……




それからほんの数分後。


「あ、こっちこっちーー!」


向こうから、駆けてくるみんなの姿が見えた。


「ヒデトー!生きてたのねぇー!」

「よかった、2人共無事だったんだね」


電話で居場所を報告したら、みっちゃんもむっちも南波くんも若瀬くんも、5分後には全員が集合した。