やがて春が来るまでの、僕らの話。




「今ねー、俺らみっちゃんんち行って、髪切ってもらってきたの!」

「杉内くんが無職になったから、お祝いに髪切れってうるさくてぇ~」

「なんのお祝いだよ…。」

「せっかくお休みでゴロゴロしてたのに、私3人分一気に髪切ったのよ~」


確かによく見たら、みんな髪の毛がすっきりしてる。


「律くんはこの間切ったばっかだから誘わなかったけど、こんなとこで会うなんてちょっと運命っぽくない?」


なんて言って杉内は笑ってるけど。

俺今、ものすんごく大事な話をしてた最中なんだけど。

こいつらに会った以上、話の続きが出来る気がしないんすけど。



「…柏木くんは?」



4人を見上げたハナエちゃんが、小さく言った。


あれ、ほんとだ、カッシーは?



「あー、電話したんだけどね、出ねぇの」

「んもぉー!ヒデトも来るって言うからOKしたのにぃ!玄関のドア開けたらヒデトだけいないとかいじめじゃなぁい?」

「カッシー、今日仕事休みでしょ?」

「寝てんのかな?」

「昨日LIMEしたけど、帰り遅かったみたいだから寝てんのかも」

「……ほんとに寝てるのかな?」

「え?」


俺にだけ聞こえたハナエちゃんの声に聞き返してみたけど、ハナエちゃんはもうなにも言わなかった。



なんでだろう、




胸騒ぎがする……