やがて春が来るまでの、僕らの話。


【倉田side】




「え、なにそれ、なんでハナエちゃんが犯人にされてんの?」

「…知らね。」



店に戻ったあと、杉内くんの目の前のカウンターに座った。

ことの経緯を全部聞いて、やっと色々と理解が出来た俺だけど。


だけどやっぱりわかんねぇ。



「ちょっと待ってよ、このままじゃハナエちゃん、ここの仕事辞めさせられるじゃん!」

「そうかもね」

「そうかもねって、お前それでいいわけ?」

「……」



まだイライラしてんのか、杉内くんはなにも答えてくれなくなった。

面白くなさそうな顔でグラスをキュッキュッと拭いていく様子は、いつもの杉内らしくない。