やがて春が来るまでの、僕らの話。





ピンポンピンポンピンポンピンポーーーン



嫌がらせとしか思えないチャイムに、雰囲気はぶち壊し。


なにこれ、まじで嫌がらせ?



「……お客さん?」



1番大事なところを邪魔されたことにイラついて、機嫌悪く立ち上がって玄関に向かう。


誰だよ、こんな時間に。




ガチャ、



「はい」

「邪魔しちゃってごめーーんねぇーー!」

「ちょっとヒデト、しっかり立ちなさいよ!」

「あーー、気持ち悪ぃー…!」

「……」



結構さっき別れたばっかな気がする2人が、玄関のドアの前に立っていた。

カッシーよりも体のでかいみっちゃんが、酔っ払ってる華奢なカッシーを支えている光景はなんつーか異様。


「ごめんね~倉田くん、ヒデトが早々に酔っ払っちゃってぇ」

「律くん、水、水~!」


みっちゃんに体を預けてぐったりしているカッシーが、手を伸ばして水を要求してくる。


「いーよ、入って」

「ごめんね~、ヒデト送ってこうと思ったんだけど、家の場所教えてくれなくてぇ」

「光男に教えたら毎日きそーなんだもーん」

「失礼ね!二日に一回しか行かないわよ!」



苛立ってても、そんな2人のやりとりには笑ってしまう。


2人を引き連れて、リビングへと戻った。




「どうもおじゃましますぅ~」

「あれ、みっちゃん!……え、柏木くん」

「律くん水~~」

「わーたって!」


家に入ってみっちゃんの体から離れたカッシーは、そのまま床にグデーっと寝転んだ。