「家、来る?」
「律くんの家?」
「うん」
アルコールを飲まないで済む場所を考えたら、自ずと場所は限られてくる。
「いいの?」
「どうぞどうぞ」
家に誘ってもハナエちゃんが警戒する様子を見せないのは、もはや一緒に住んでいた過去があるから。
その過去のお陰できっと俺への信頼度は抜群だけど、裏を返せば男として見られてないってことなのかなって、ちょっとへこんだりもする。
今までは家も仕事もなかった彼女をとにかく支えてやらなきゃって思いでいっぱいだったから、下心なんてのは随分下のほうにいたけど。
ハナエちゃんがしっかりと1人で歩き出してる今、俺の中の役割も形を変えたがっている。
下心は、グングン上昇してきてる。


