やがて春が来るまでの、僕らの話。



【柏木side】





「ねぇ、あのさ」



台所で食器を洗ってくれているハナエちゃんの元に、気まずいながらも勇気を出して近寄った。



「あ、もう洗い物終わるから大丈夫だよ?」

「あ、うん、あのさ」

「うん?」


なんて聞けばいいのか、ていうか聞くべきか聞かぬべきか。


「あの、昨日、」

「昨日?」

「すげー酔ってたけど、あの……大丈夫、すか?」



尋ねたら、ハナエちゃんは恥ずかしそうに眉を下げて笑った。



「昨日ね、なんか後半記憶が曖昧で」

「えっ」

「あんまり覚えてないんだよね」

「あ、そうなんだ」

「うん」

「そっか」

「うん」

「そうだよね、相当飲んでたしね」

「うん、もうお酒は控えます」



そう、だよな。

あんだけ酔ってりゃそりゃ記憶も飛ぶわな。



あぁでも、雰囲気に負けたとは言え俺の一世一代の告白……



───“…………好きだよ”




俺のドキドキを返して!!!