やがて春が来るまでの、僕らの話。




「……明日も仕事かぁ、行きたくないなぁ」



台所にポツンと1人、素直な独り言を言う。

仕事に行ったらまた嫌な想いをするかもしれないって、そんなの嫌だって、そう思ったらお酒を飲む手が止まらない。



「あらぁ~、ちょっとこんなとこで1人酒~?」



聞こえた声に顔を上げると、お酒を取りに来たのかみっちゃんがいた。



「みっちゃぁ~ん」

「やーねぇ、しんみりしちゃってぇ」

「みっちゃぁ~ん」

「なに、立てないのぉ~?」

「みっちゃぁ~ん……」

「え、ちょっとぉ?」

「み、っちゃ、…う"…うぅ…」


みっちゃんの顔を見ていたら、ボロボロと涙が溢れてきた。

流す予定もない涙が、ボロボロと溢れて止まらない……



「ちょっとなーにぃ?泣きじょうご~?」



頭上から、呆れた様なみっちゃんの大きくて深いため息が聞こえた。

こんな風に泣いてたら、面倒臭い奴って、そう思われたって仕方ない。