やがて春が来るまでの、僕らの話。



「ただいまー」

「あ、律くんハナエちゃんお帰りー」



戻ってきた部屋の中は、お酒の臭いが倍増していた。

買い出しの袋をテーブルに置いた律くんは、すぐに鼻を摘まんですかさず窓を開けにいく。



「買い出しありがとー、私冷蔵庫閉まってくるから座って座ってー」

「うん、ありがとう武田さん」

「谷さんはどれ飲むの?」

「あ、じゃあ梅酒を」


袋から梅酒を取り出して、残りを武田さんが冷蔵庫へしまいに行ってくれた。

それを見送った後、空いている席を探す。


武田さんは若瀬くんの隣のソファーに座ってたから……


あとは柏木くんの隣しか、空いてない?


いや、南波くんの横も無理矢理座れそうだけど……

あ、律くんが座っちゃった。



「なに突っ立ってんの、早く座れば」

「失礼します……。」



かしこまって柏木くんの隣の床に座った。

それと同時に、ビール片手にご機嫌な様子で戻って来た武田さんが若瀬くんの隣に座り込む。


「プッハァ~、やっぱビールはうまいねぇ!」

「ちょっとむっち、みっともないからやめなさいよぉ~」

「はいはーい、どうもすいませんでしたねー」


絶対思ってない謝罪の言葉を言ってすぐ、武田さんはスルメを咥える。