やがて春が来るまでの、僕らの話。




「ハナエが転校してくる前、陽菜いつも死にたいって言ってた。その度にカッシーが落ち着かせて、また死にたがっての繰り返しで」

「、…」

「姉ちゃんの死が陽菜の心に傷を作って、あいつの心を病気にさせた」

「でも、陽菜、明るかったのに……」

「暗い奴が何かを抱えてるわけじゃない。弱い部分を隠して無理して明るくする。そうやって無理し続ける奴が、自分自身を痛めてく」

「……そ、っか」

「こういうのって、下手したら周りの人間も引っ張られるから。陽菜といることでお互いマイナスになるくらいなら、クラスの奴らみたいにハナエは今すぐ陽菜から離れるべきだと思う」

「、…」



……心の奥がしんどくて、歩く一歩が重い。

転校して一人ぼっちだったときよりも、ずっとずっと一歩が重い。


そんな私に気付いてか、俯く私の手を若瀬くんが繋いでくれた。


歩く道は少し汚れた雪道で、いくつもの足に踏まれた跡を残している。