君だけが、ずっと好き。

「…なに難しそうな顔してんの」


「なんでもないですぅ!…あ、見て伊吹!あのカワウソ!侑利くんに似てない?」




私はガラスの向こうでぼけっと立つカワウソを指さした。



とろーんとしたたれ目とか、優しそうな雰囲気とか、そっくりだ。




「隣で餌食べてるのは三神に似てるな。食べ物に目ギラつかせてる所とか」




伊吹の視線の先にはつり目で餌にがっついているカワウソ。


いいたいことはわからなく無いけど…!





「ふふっ、怒られるよ〜?でもちょっと似てる」




侑利くん(仮)と比べてキリッとした顔、堂々と立つその態度とか由紀っぽいかも。



私は少しツボに入りながらも男らしく小魚を頬張る由紀(仮)を写真におさめた。




ちなみに、このあと本人に送ったらちょっとだけ怒られた。


…でも、“ デート楽しそうでよかったよ ” なんて感動するメッセージも添えられてたんだ。