君だけが、ずっと好き。








「──さっっっっっっむいよー!!!!」


「白い息しか出ないな。まあ今日の気温マイナスだし、雪降ってるし」


「雪って綺麗なのになんで冷たいんだろうね…」




はぁ、と吐いた白い息の向こうにぼんやり見える白い雪。


“ 粉雪 ” という単語が相応しい降り方をしているそれは辺りをより寒くしている。




── 2月14日。バレンタインデイ。

世界中の恋する女の子にとっての最重要イベントだ。



毎年手作りでチョコを作って、家族と伊吹にあげていた今年の私はひと味違う。




「この気温で水族館行くのなんて俺らくらいかもな」


「芽衣ちゃんがせっかくチケットくれたんだもん!伊吹といっておいでって。商店街の抽選で当たったんだって」