「──あー!!また負けた!!悔しい〜!もう1回!」


「ばーか、何回やっても変わんねえよ」


「はぁ!?次は負けないから!!」




三連勝したからって私を鼻で笑う伊吹。




む!か!つ!く!




2月になったある日の夕方、私は天野家のリビングで伊吹のテレビゲームをしていた。


学校もないし、外は寒いし、何よりも伊吹の家にはこたつがあるから。


ぬくぬくすぎて住み着きたいぐらいだ。




「来年の冬までに自分の部屋にこたつ買お…」




実家にはなぜかないけど、一人暮らしの家にあって損はないだろう。


ベッドを使わずこたつ生活になりそうだけど…