君だけが、ずっと好き。

「…なんか心当たりあるんじゃないの」




玄関の門を抜け、伊吹に近づこうとしていた足がぴたっと止まった。




「ねえ、瑛茉」




グイッと手を引っ張られ、勢い余って伊吹の胸に飛び込んでしまう私。




「…ちょ、ちょっと!何言ってるか分からない…デス、ヨ?」




私は伊吹の胸を押し返して距離をとった。



たまらなくなって目をそらすけど、伊吹の視線が突き刺さっているのをひしひしと感じていた。




「滝沢岳って誰。なんなの」


「…は、はなして」




私の頬に優しく触れ、クイッと目線を合わさせてくる伊吹。



(顔、近いって…)




「…今もそいつ家にいんの」




きっと、噂が全部伊吹の耳に入ってしまっている。


でも…伊吹は何に怒ってるの?