しかくかんけい!



気まずくて、目線を横に流す。


「そろそろ俺、こんなふたりを見ていられなくなったから、ハナと話したいなって思った」

「……ふたり?」

「愛莉もすごく元気ないし、ハナも苦しそうな顔してるし」

「っ、」


よく見ているな、と思った。

私は押し隠しているつもりだったけど、全然できてなかったみたいだ。

先ほどのそらくんみたいに、私も少し考えて、少しうつむいて、少し重たい口を開く。


「……私、愛莉を尊敬してたの。何でもできる愛莉は、私よりも大人で、いつも私の手を引いて、前を歩いているんだ」

「うん」

「ソロコンも愛莉からアドバイスとかもらって頑張れたし、しょーくんのことだって、距離が近づけたのは、愛莉の、おかげでっ……」

「うん」


愛莉は、私たちの気持ちを敏感に察して、いつも一歩前を進んでいた。

そうして先回りして、私が頑張れるように手を握って、引っ張ってくれた。


「それなのに、私はっ……」