しかくかんけい!



な、夏祭り?

お言葉に甘えちゃう、って……


……あ。

もしかして、しょーくんにバイクで送ってもらうって話になったときのことかな?


『バス無いなら送ろっか?』

『いいの?』

『うん。どうせ通り道だろうし』

『じゃあ、お言葉に甘えちゃう!』


帰り際、そんな会話があったことを思い出して、確かに言ってた、と首を縦に振る。


「俺にも甘えてよ」

「……!」


なんだろう。

この、胸がキュン、って感覚。

なんか、かわいい小動物が威嚇しているのを見てきゅるんってなるみたいな、そんな感
じ。

そらくんって意外と……ヤキモチ妬き、なのかな?


「うふふっ」

「なんで笑う」

「じゃあ、お言葉に甘えちゃう!」


満面の笑みでそらくんの隣に座った。

それと同時に、ぐう〜っと私の腹の虫が鳴いた。


「や、やだなぁ!そらくんの隣ってなんだか安心するからお腹空いちゃった!」

「食べなよ」


うん、と返事して、久しぶりに誰かのそばでお昼を過ごした。