そう述べて綻ぶ表情は、とても嬉しそう。
拍手の渦が広がって、次はしょーくんへバトンタッチする。
「俺、去年は辞退してしまったのですが、今年もお声掛けいただけてありがたいです。
そしてこのような結果になって、すごく嬉しい。ありがとうございます」
一礼し、前髪をかきあげる。
はあ〜かっこいい〜、なんてため息がところどころから聞こえて、私もうっとりして。
しょーくんは続ける。
「どうして今年は参加したのってよく聞かれるんで、この際だから暴露しようかな」
そう言ってチラッと愛莉を見る。
何かに勘付いた司会者は、おおっ、この流れは!?と口元に手を当てる。
スポットライトがレッドに切り替わる。
BGMがフェードアウトする。
観客席からひゅう、と口笛が飛ぶ。
会場が緊張に包まれる。
しん、とする。
愛莉もこのただならぬ空気に何かを察する。
しょーくんが口を開く。

