お祝いの言葉はフライングだとは思ったけど、この人気ぶりからして優勝しない理由は見当たらない。
ミスは愛莉で決定だけど、ミスターはどうなんだろう。
もちろんしょーくんだと思うけど、一応聞いてみる。
「ちなみにしょーくんはどれくらい?」
「嬉しいことにこんな感じ」
スマホを操作して目当ての画面を見せる。
しょーくんのいいね数は断トツ多くて、まあ当然だよね、とすんなり納得できた。
「ふたりとも、ほぼ決定みたいなものじゃん!」
私がふたりの背中をぽんっと叩くと、しょーくんはニコッとして。
「後夜祭が楽しみだね、そらっち」
そらくんの方を見て、意味ありげな表情で言った。
するとそらくんは、眉をひそめてしょーくんを睨みつけて。
「お前……」
と何か言いたそうにして、でもその続きは言わなかった。
「……?」
それが何を意味するのかなんて、私はこれっぽっちもわからない。

